中古車査定額に、定価無し

中古車の査定・買取り専門店という業態が国内で盛んになったのは、平成に入ってからです。 その背景には、80年代に誕生した「中古車の企業間オークション(オートオークション)」があります。その事業や市場規模はどんどん拡大していきました。この買い取った車をすぐさま流通に乗せるプラットフォームの存在が大きかったといえます。

人気の車種・カラー、そして売れる時期

買取専門店が車の買取価格を決める基本となるのは、このオートオークションでの人気度です。人気車種で高年式、程度極上であれば高く、逆の車が低くなります。

当たり前ですが。やはり車種を問わず、買取価格を左右するいちばんの要素は年式です。それでは、車は1年でどのくらい価格が下がるのか。税法上の減価償却の数値を参考にすると、ある程度わかります。車の減価償却(耐用年数)の年数は6年(軽自動車は4年)で、償却率は0.166、残存価格10%です。償却率は言い換えると価値が下がる率のこと、残存価格はこれ以上は下がらない価値のことです。例えば、車両価格200万円の車は、登録した瞬間に、200万円×(100%/新車時の価値?10%/残存価格)×0.166(償却率)=29万9,000円下がります。四捨五入すると、1年で30万円価値が下がることになります。車の価値にすると、買った(登録)時点で200万円-30万円=170万円、以下、2年目は140万円、3年目110万円、4年80万円、5年目50万円、6年目20万円(残存価値)となります。この価格をベースに、人気度、程度などを考慮して買取価格が決まります。ただ人気モデルや稀少車種は、この計算式の数値を超えて取り引きされ、それが買取価格に反映されます。

年式の次の要素は色です。一般的には白、黒、パールなどが高く、緑、茶色、黄色などが低い査定となります。 もちろん一概に色ですべてが決まるわけではなく、車種による部分も大きいです。 ベンツやBMW、セルシオなどの高級車やスポーツカーなどのような若者好みの車は、ボディカラーによる査定価格差が大きくなる傾向があります。

他にプラス査定の要素としては、グレードが高い(高級仕様、限定仕様)、純正オプション(マルチナビ、サンルーフ、革シート他)、アルミホイール装着などがあります。買取専門業者のなかには、社外オプションであっても、純正よりも人気のある製品については高い査定を提示するところもあります。全般的に、個々の要素をプラス評価してくれる専門店がお勧めです。